浸透圧

好きなものを好きと大いに言い、自分内の流行り廃りや自分自身を整理整頓したりもする、日々の徒然。

6月は13日が金曜日

恒例行事

 私の個人的な恒例行事として「スプラッタジェイソン君の暴れる13日の金曜日には張り切ってホラー映画を観よう」というイベントがあります。別に13日の金曜日でなくてもホラー映画は観ていますが、13日の金曜日ともなれば普段以上の気合いを入れて、今回は何を見ようかな~♪とわくわくしながらラインナップを決めて心躍らせつつホラー映画を観るのです。

 ですから、年末に翌年のカレンダーを入手するとまずすることはその年の13日の金曜日、略して13金が何月にあるのか、年に何回あるのかチェックすることです。私の身の回りにいる人は少なからず「今年は何月と何月に何回13金がある」というのを聞かされていると思われます。年に一回しかない年なんかは、例年以上に気合を入れてその一日に意気込む訳です。

 そして、残念なことに今年はその、「年に13金が一回しかない」という、私にとってはハズレ年なのでした。暦的にあり得る「一年の中での13金の最高数」は3回です。ですから3回ある年は年頭から、一回目はあれ系でまとめて、二回目はこっち系、で三回目はラストを締めくくるべく派手にこれ系、などど周到に計画を練ります。逆に一回しかない年はその一回にどれだけの気合を込めるかが重要になってきます。

 観る物は基本ホラーであればOK、ということにしています。だって年に三回ある時に三回とも13金を観るんじゃ流石にツマンナイですし、ジェイソン君にはちゃんと敬意を払った上でその時その時で観る物は変えています。

 

そもそもの事の起こりは

 宮崎勤のせい、と言って過言でないかと思いますが、昨今多少緩んできたとはいえ、二昔前に比して深夜以外のTVで放映される映画、もしくは映画CMに、ホラー系の登場がかなり少なくなりました。これはかの宮崎勤事件の際に、彼の部屋から残虐描写の激しいホラー映画が発見されたことで、世間の風当たりが強くなった&業界が自粛をした、という事情があります。

 あの当時レンタルビデオブームで、劇場未公開のビデオスルー作品や海外のマニアックな作品をレンタル屋さんが積極的に店頭に置いていました。その中には相当数のホラー・スプラッタ作品が含まれており、宮崎勤の部屋にあったのはそういう類の物でした。

 個人的には、そもそも彼をマニアとも言いたくないですし(希少価値の高いコレクションのビデオを三倍で録画するような輩が映画好きとかオタクだとはちょっと思いづらいですもん)、彼が犯行に及ぶに至った過程にホラー映画は何ら関係ないと思うのですが、何となくあの事件以来プライムタイムでホラー関連の物に触れるのはちょっとね、と言うような風潮がかなり長いこと続いたかと思います。

 事件前までは金曜ロードショーなどで、13日の金曜日にはちゃんと「13日の金曜日」を放映する、とか言う素敵なことが普通に行われていたのですが、あれ以来そんなこともなくなってしまい、今となってはTVでそもそも映画をやる番組自体が減ってしまいました。

 13日の金曜日には13金を観る、というのは私にとってはある種のお約束、当たり前の様式美だったのですが、それを世間で大っぴらにやるのが駄目だって言うなら、そりゃ自力でやりますよね、何せ「当たり前」で「様式美」なんですから。

 という訳で、私は毎年、その年の何月に13金があるかちゃんと把握している、という次第なのでした。

 あ、ちなみに同じホラー絡みといってもハロウィンは私の文化の中にはありません。そもそもハロウィンというイベントが日本にまで定着してきたのが極々近年の事ですから、幼い頃からの「13日の金曜日には何故かTVで13金をやっているからそれを観る」という刷り込みがない分、心の中での必然性がとっても低いというかないに等しいです。ですから、ハロウィンシリーズという素敵なシリーズものもありますけれど、それを態々ハロウィンに観る、ということはしませんね。

 

年に一回の13金というのに!!

 しかし今年はこのまま何事もなくいくと、6月13日は恐らく入院当日であったりすると思います。たった一回しかない今年の恒例イベントが出来ない!そんなことは赦されません。一応12日の24時を廻れば13日の金曜日ではありますから、てっぺんを回った後に渾身の一本を持ってきて鑑賞して床につき、起床後入院するというのが今の所は有力な線です。

 一つ前のエントリーでWi-Fiタブレットに飛ばせるDVDプレイヤーがあると書いてますが、それを持ち込む、というのも候補ではあるのですが、入院する時間帯がどの位になるのか、入院日当日って結構ごちゃごちゃ看護婦さんとか来て書類のやり取りなどが発生するので、悠長に映画を観ている暇はないかもしれないとすると、逃してしまうリスクもあるので、これは優先度の低い選択肢です。

 動画でタブレットに入れて持っていく、というのも同様に「観ている暇がない可能性がある」というのと、暇つぶしの為に目一杯ストレージを使いたいので13日一回きりの物の為に容量を食われたくないというのもあります。

 ですから、今の所はたとえ睡眠時間を削ろうともそこは気合で、13金になった瞬間に渾身の一本を見始める、という選択が一番かなと思っています。

 ちなみに今年の渾身の一作はもう決まっています。なんたって子宮全摘直前の13金ですから、内臓感覚の高い物がいいですよね。なのでここは、まだ彼の路線が一応ホラーの範疇に治まっていた頃の、大先生の「ザ・ブルード」に登場して頂きます。なにしろこの作品のメインの臓器はどんぴしゃりで子宮ですからねぇ、こんなタイミングの妙は二度と有り得ないので、その辺はもう悪ノリ悪趣味上等で行きたいと思います。

 

 皆さんも、折角の13日の金曜日ですから、ホラー映画、いかがでしょう?